場づくりカレッジ第4講
場づくりカレッジ第4講:在り方の探求
なぜ場や組織は、自分の思い通りにならないのか?
第四講の講師は由佐美加子さん。
由佐さんのワークショップでは、用意されたものというのがほとんどなく、
「何を学びたいのか?」という参加者への投げかけと、圧倒的な引き出しの多さと経験値から その場でプログラムが組まれています。
「当日どんなことをするのかわからない」と不安に感じる方もいらっしゃるかと思いますので、 由佐さんの10回連続講座に参加したHome’s Viスタッフの篠原にその体験を語ってもらいました。
『由佐さんの圧倒的な知識量や組織での実践から、どんな問いかけにも答えられるので、「この時は?」「このケースは?」とどんどん聞きたくなったのを覚えています。特に「ファシリテーターとしてどう場にあるのか」というあり方について深く考えることができました。
ファシリテーターをしていると、参加者からの評価がどうしても気になります。
例えば「私は評価を得たい」という自分の癖(メンタルモデル)をもっていたら、それに合わせた人が必ず場に現れてきます。その人が声が大きければ、声を荒げた時に動揺してしまいます。そんな自分の癖を、良い悪いと判断するのではなく、そういうものだと受けとめ、なぜ自分はそう思うのかを掘っていくと、わかる瞬間があります。メンタルモデルは自分の執着でもあるので、それが発動しそうになると、「来た来た」って客観視できるようになりました。
組織の中にいる個人は恐れから起こす行動が多く、それは自分の生存本能が社会的地位を脅かされることからの反応であり、その恐れはどこから来ているのかを紐解いていくと、今までにない新しい組織論・人間関係が見えてきます。組織をシステムとしてとらえた際に組織にもメンタルモデルがあるものの、組織の前に個人があり、個人のメンタルモデルを探った後に、自分の属している組織をどう見るか、を考える機会を作ります。
このテーマをシリーズ4講目にしたことにも意味があります。何回かファシリテーターとしての学びと経験を積み、次のステップに進みたい人が受けるとガツンとくるものがあるのではないでしょうか。』
由佐美加子(ゆさ みかこ)さん とは…
合同会社CCC(Co-Creation Creators .LLC)設立者 / オットー・シャーマー著「U理論」訳者。幼少期からヨーロッパ、アジア、米国で育ち、米国大学卒業後、国際基督教大学(ICU)修士課程を経て ㈱野村総合研究所入社。その後㈱リクルートに転職し、事業企画職を経て人事部に異動。次世代リーダーのあるべき姿を模索する中でMIT上級講師ピーター・センゲ氏が提唱する「学習する組織」と出会う。以降、ソーシャルテクノロジーと呼ばれる最先端の人と組織の覚醒と進化の手法を探求し続ける。2005年Appreciative Inquiry(AI)を生み出したデビッド・クーパライダー教授が教える米国ケースウェスタンリザーブ大学経営大学院で組織開発修士号を最高成績で修了。出産を経て2006年よりグローバル企業の人事部マネジャーとして人材・組織開発、新卒採用・育成を担う。2011年に独立、3年後に合同会社CCCを現パートナーと共に設立。2015年よりCCCの活動に加えて新しいパラダイムの子育てとその実践の仕方を共有する活動を合同会社ファミリーコンパスを通して展開する。合同会社ファミリーコンパスパートナー
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