【開催報告】\ 出版記念限定イベント/ 企画のメモ技 実践ワークショップ in京都 ゲスト:高橋晋平さん
17 7月 2018 - impact hub kyoto

「一番大切なのは、自分の欲求だ。」

 

2018年6月28日、株式会社ウサギ代表取締役でおもちゃクリエイターの高橋晋平さんをお迎えして「企画のメモ技 実践ワークショップin京都」を開催しました。

高橋晋平さん(参照:Twitter)

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高橋晋平さんは、2004年にバンダイに入社すると約10年間『∞プチプチ』や『瞬間決着ゲームシンペイ』など数々の大ヒットおもちゃの企画開発・マーケティングに携わりました。

 

『瞬間決着ゲームシンペイ』は小さいときずっとやっていたので、とても思い出深いおもちゃです。「シンペイ」ってずっとどういう意味なんだろうと思っていましたが、晋平さんの「シンペイ」だったんですね。長年の謎が解けました。

 

またやりたくなりました(参照:Amazon)

 

その後高橋さんは2014年に独立し、株式会社ウサギを設立。現在はおもちゃ開発だけでなく、アイデアを生み出す場づくりや執筆活動をされています。

 

さて、今回のイベントでは、高橋さんの著書『仕事で一生困らない企画のメモ技』で紹介された「自分の欲求を発見し、それを材料に企画を作る」を体験するワークを、高橋さん司会のもと行いました。

 

「なんで“自分の欲求”が企画するうえで大切なんだろう?」

 

高橋さんはワークショップの最初に、みんなが抱くであろうこの疑問に対して答えてくれました。

「昔は、ネットでバズるものを作ろうとしていたんだ。でも、ネットで騒がれても売れないものは売れない。」

「だったら自分に嘘をつかないで、『自分ならその商品を100%買う』と思える魅力的な商品を作った方がいいよね。」

「それに、企画を商品化するには大勢の人を巻き込んだり、上司の承認が必要だったりと大変。自分の欲求から始まっていると、その壁を乗り越えられる。」

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落語研究会に所属していた高橋さんの話術に引き込まれます

 

そんな高橋さんが、「ゲームがあまり好きでない奥さんとゲームがしたい」という自分の欲求をもとに作った商品が「グーチョキパーダラピン」。「グーチョキパー」で戦うことが常識のジャンケンを、「ダラピン」を加えた5種類の手で戦うよう改変したゲームです。

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グーチョキパーダラピン(参照:高橋さんアメブロ)

 

奥さんでも出来るように、“一分でルールを覚えられる”点にこだわったそう。

 

私は、みんながゲームをしている中には混じりたいけれど、ルールをなかなか覚えられないタイプ。「このゲームなら、すぐに溶け込めそう!」と嬉しくなりました。

 

「欲求を追求することが、他の人の別の欲求を叶えることになる」

 

ということを納得できた一場面でした。

 

その後は、自分の素直な欲求を書き出していく「ネタ帳作り」。自分の欲求と既存商品・サービスを組み合わせる「かけ合わせメモ」。何を・誰に・いくらでのバランスを考える「三角形メモ」。のワークに参加者全員で取り組みました。

 

ちなみに私の欲求は「朝起きたい時間にさわやかに起きたい」でした(二度寝常習犯)

 

参加者の皆さんは同じテーブルのメンバーと「こんなアイデアどうだろう」「もっとこうした方がいいんじゃないか」と言葉を交わしつつ、企画をどんどん良いものに。

 

最後にはテーブルごとに代表者一名が全体に企画を発表し、「欲しいと思ったら手を挙げて!」の高橋さんの一言でかなり盛り上がる発表会になりました。(笑)

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アイデアが発表されるたびにあちこちから「おお!」という声が

 

特に参加者の皆さんからの評価が高く、私も気に入ったアイデアは「上司に話しかけるタイミングがわかるフラワーロック」です。

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累計850万個を売り上げた大ヒット商品だそうです!知らなかった…!音に合わせてゆらゆら揺れます。

 

これは「話しかけていいとき」と「話しかけてほしくないとき」をフラワーロックの揺れ具合で知れるいうもの。上司は集中したい時は仕事に集中することが出来るし、部下も上司の顔色をうかがって話しかけられない、なんてことがなくなります。これは私も発売されたら購入したい一品です!

 

自分の小さな欲求に気づいて、それを叶える企画を考える。言葉にするとシンプルですが、実際に取り組んでみるとかなり難しい。でも、すっごく面白い。「こんな欲求、そういえば持ってたな」なんて気づくだけで新しい自分に出会うことが出来ました。

 

イベントに参加されなかった方は、ぜひ一度高橋さんの書籍『一生仕事で困らない 企画のメモ技』を一読してみてくださいね。

 

≪終わり≫

 

参照:

http://hapticdesign.org/designer/file002_takahashi/

 

 

記事:近藤百合菜

同志社大学商学部の四年生であり、Impact Hub Kyotoのインターン生でもある。 ふたつのbeの肩書き、”想いを受け入れ表現する、喜びと驚きの「伝想士」””現在(いま)ある幸せを愛する、ゆったり自由なかけだし「女優」”を大切に日々暮らす。 興味がある分野は、マインドフルネス、コミュニティ、アートなど。 来年4月にサイバーエージェント入社予定。

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