【開催報告】6月30日第4回目「レジリエンス・ダイアローグ 〜この惑星に生きる作法〜」
3 7月 2018 - shota

6月30日は、「レジリエンス・ダイアローグ 〜この惑星に生きる作法〜」第4回目の開催でした。
講師は、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんと、芸術や精神性を通した社会変革の研究者・熊倉敬聡さん。味噌づくりワークショップに加えて、参加者で味噌づくりの歌とともに、踊りを踊ったりするシーンも。

参加者との対話などでは多岐に渡って様々な話が出ましたので、ここでは、印象的だった言葉をのせてみます。

  • 西インドあたりで東西の発酵文化のラインが分かれている。微生物の発酵の傾向が違う
  • 日本を含む東の発酵のプロセスは、チ ーム戦。
  • 東の発酵文化は、いろんな微生物のバトンリレーで、西の発酵文化は、1段で終わる。
  • アフリカは納豆を食べるし、魚醤もある。これは複雑系の発酵文化である。
  • 味噌づくりでは、ミネラル豊富なこだわりの塩を使うと、味のバランスが崩れる。
  • パンの役割は、主食だけじゃなくて皿である。遊牧民にとって、皿の持ち運びが大変だったから。
  • 人間は直立するようになって、喉が広がり、歌えるようになった。つまり、はじめから歌おうと思って歌い始めたわけじゃない。逸脱や遊びが生まれて生物は進化する。
  • 人間は象徴的な何かの造形物を作ることで、直接対決を回避していた。今の社会に必要な、象徴的なサステナブルなものを作るのがアートの役割ではないか。
  • あえて効率の悪いことをすることで、コミュニケーションが生まれて、持続可能性が高まる。
  • どんなに無機的な活動をしても、自然の中の一部からは抜けない
  • 雷が落ちると豊作になるのを昔の人はわかっていた。空中に浮いている窒素を土にねじこむ。墓の御影石が避雷針になるから、あえて田んぼに置いていた。
  • なぜ日本には場のメカニズムが発展させることができたのか?それは、日本の田んぼは水を張りっぱなしで、そこに微生物が多く住んでいたから水田の持つ複雑性が、僕らの世界観に大きな影響を与えている 
  • ルターは、「宗教改革音頭」を作って、踊って伝えた
  • 麹を何回か作っているうちに、麹の声が聞こえるようになる。昔の日本人には、違う感覚を開けるチャンネルがいくつか社会にあった。
  • 日本の連歌は、個人ではなく連続性の中にある。当初の歌いはじめの目的から、到着点が変わっている
  • 能は途中から誰が主体かわからなくなる。盛り上がるときは主語が消えていく。個人が喪失して風景の話をする。
  • 日本語は、場や展開に応じて変容できる言語。場を大事にしている。
  • 古事記には、「カビ」という神様の名前が多い。「牙」(かび)。口の中で噛むと酵素がでる

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