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【イベント開催報告】「君の椅子プロジェクト」

京都らしい伝統技術を使って、いかに革新的な製品を生み出すか? それには、北海道・旭川の「君の椅子プロジェクト」という大変ユニークな事例にヒントがあるだろうと考え、 2017年4月23日、「君の椅子プロジェクト」発起人である磯田憲一さん(北海道文化財団)と 北欧デザインの第一人者である島崎信さん、デンマーク大使館・投資部の中島健祐さんをお招きして、 その活動から学ぼうというイベントを開催しました。 この「君の椅子プロジェクト」とは、北海道の日本有数の家具の製作技術を誇る旭川の街の潜在力を活かして、 子どもが誕生した時に、地元の家具職人とデザイナーが作ったハンドメイドの椅子を贈ることで、新たな産業と地域の コミュニティを創出した取り組みです。     ▲日本の有名なデザイナーと旭川の家具職人が作った、手づくりの椅子 「出生届を届けた親が、小脇に椅子を抱える。隣人が「おめでとう!」と声をかけあう社会を取り戻したかった。」 「これを産業として、地元の名もなき職人にお金が入る仕組みにしようと思った。」 そう語るのは、プロジェクト発起人である磯田さん。 ▲1つ1つの椅子の製作ストーリーや、子どもたちのストーリーについて語る磯田さん この事例の面白さは、感動的なだけではなく、旭川の町が誇る家具製作技術を使って、世界に一つだけの手づくり椅子を作ることで、 「新しい生命」、「新しい市民」の誕生を暖かく見つめ支えあうという、地域のものづくり産業や地域コミュニティ再生の 取り組み事例でもあり、サントリーの地域文化賞を受賞しました。   ▲左から、磯田さん、島崎さん、中島さん   ▲3.11に生まれた子どもたちに椅子を届ける取り組み   そして、この「君の椅子プロジェクト」は、3.11の東北大震災で生まれた子どもたちや親の心を癒します。 3.11 という未曾有の大震災で、たくさんの方が亡くなりました。 その鎮魂の日に、東北では104人の子どもたちが新たな生命が誕生していました。 磯田さんたちは、その104人を調べ上げ、「希望の椅子」と名付けて手渡しをしました。 「おめでとう。君の居場所はここにあるからね。」と。 「時間が醸し出すことで生まれる価値がある。」 「40年、50年後につながる取り組みでありたい。」 磯田さんや島崎さんから、ものづくり産業の真髄となる哲学を学びました。 ▲デンマーク大使館・投資部の中島さんは、デンマークのイノベーションの事例をご紹介いただきました   また、デンマーク大使館・投資部の中島さんからは、3000人の小さなデンマークのサムソ島が自然エネルギーで 賄った島を実現した事例をもとに、デンマークという国が育んできたイノベーションが生まれる風土についての考察を語っていただきました。 印象的なこととしては、 デンマークでは、利害関係者すべて巻き込む合意形成が行われ、最後の1、2人も説得する 何か1つ物を買うときにも、それが環境にどのように影響を与えるか、という環境知性がある この事業が、世界にどう関わるか、というグローバルな視点がある 小さい村でも、ビジネス視点をもって運営されている… More

『聞きたい!この人のお話』 Vol.3 〜 宮迫憲彦さん

『聞きたい!この人のお話』 Vol.3 ~ 宮迫憲彦さん 「本からアクションが生まれていく。そんな新しい本屋さんを京都で創っていきたい。」 Apr.5.2017   第三回目に登場するのは、Impact Hub Kyoto (以下、HUB)の一角でこだわりのあるセレクト本屋さん「Montag Booksellers」を営む宮迫憲彦さんです。     「これからの出版は京都が中心になる」   岡山県倉敷市で生まれ育ち、大学から東京に出て、大手書店チェーンに就職した宮迫さん。いつどこに転勤するのかわからない生活のなか、子どもが生まれたことが転機になったそうです。そして、宮迫さんが選んだ場所は、東京ではなく京都でした。     「どこで子どもを育てていくのか?」   子どもが生まれたことで、仕事よりも「生活」や「暮らし」の優先度が一気に高くなりました。今のような転勤続きの生活は難しいと思い、転職しようと決めました。それでも本に関わる仕事がしたくて、次は出版社に行きたかったんです。いくつか出版社からお声がけいただいたこともあったのですが、もちろん勤務地は東京でした。「出版社で働くこと」と「東京で暮らすこと」が、ほとんどイコールである、というのがこの業界の特殊性だと思います。   でも、私は田舎で暮らしながら、出版の仕事がしたかったんです。 もう少し暮らしやすい場所で出版の仕事ができたらいいのになとか、東京以外の場所で出版文化が活発になるといいのにな、と思っていました。そうしたら、今の会社(フィルムアート社)で京都に常駐する人を1人募集していたんですね。   インディペンデントの本屋さんが多いというのも京都の特徴です。これからの出版活動の場所としてはすごく魅力的に思えました。それで、京都で働くことに決めました。このようなリモートでの働き方を許容してくれているフィルムアート社は、本当にいい会社だと思っています。効率を考えると当然東京にいたほうがいいわけですから。   ▲Montag Booksellersでは、本に関するイベントも手がけています   「Montag Booksellers」がこだわる本のセレクト 宮迫さんが店長を務める「Montag Booksellers」は、どんなコンセプトの本を選んで置いてあるのでしょうか。 そのこだわりについて聞きました。   私は海外の小説が好きなんですが、ここにはそんな私の好きな本や、このHUBのコンセプトに合わせた本を選んで置いています。 HUBというコワーキングスペースは海外のいろんな国々とネットワーキングされている場所なので、国内よりも海外の本を多く揃えていますし、「資本主義に変わる価値観」や「これからの経済や働き方」や「自給自足」といったコンセプトの本を中心に選んでいます。HUBに魅かれて集まってくる人と、私の興味分野は近いなと感じています。  … More