第3回開催レジリエンスダイアローグ 「私たちは何を捨て何を守るべきか。近代文明の本質と、その行方」
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【開催概要】
・日時:2018年4月1日(日)13:00 開始(12:30受付) 16:00 終了
・場所:Impact HUB Kyoto インパクトハブ京都 3階
京都市上京区油小路中立売西入ル甲斐守町97番地
西陣産業創造會舘
・参加費:一般:1,000円
(Impact Hub Kyoto会員の方:無料)
・お申し込み先:https://kazesaeki.wixsite.com/resilience/contact
当日会場問合せ(アクセスなど)Impact Hub Kyoto
TEL: 075-417-0115 E-mail: [email protected]
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日本政府が掲げる経済成長優先の政策は、一人ひとりの暮らしを豊かにするという大義名分にも関わらず、数字が上がっても豊かさの実感に乏しく、富めるものはさらに富んで貧富の差が拡大する状況を作り出していますが、この構造は、一体どうなっているのでしょう。
全体の生産性を増大させるために、一人ひとりの人間を機械部品とみなし、その効率をあげることが追求されるシステムの中では、効率を妨げる部品は、全体のマイナスになるからという理由で取り替えられます。あげくの果て、少数の最新の部品で全てをうまくコントロールすることが最善の価値となり、一人ひとりは、知らず知らず、そのシステムに従わされ、全体の流れを滞らせるものは不具合、不良品ということになります。
この価値観や仕組みは、誰かに命令されてそうなっているのではなく、一人ひとりの意識の中に巧妙に刷り込まれています。差別や、いじめなどの集団暴力、そして、善良なる組織人の隠蔽や改竄などの犯罪行為も、根は同じでしょう。
この意識の形成は、長い歴史を通して作り上げられてきたものように人々は錯覚していますが実際はそうではありません。
江戸時代末期の欧米による圧力、そして大平洋戦争の敗戦以降、世界情勢の中でそう教育せざるを得なかった事情がありました。その結果、国家(組織)のために個人が犠牲になることも潔しという価値観が醸成され、そうした秩序維持に反せず、歯車として動き続けるのであれば、消費や所有や娯楽の利己的な活動は保証されました。物は豊富にあり利便性は向上したけれど、閉塞感と不安がつきまとうのは、自分の存在が全体の仕組みの中の一つの部品にすぎず、その中で役に立つかどうかを常に計られている感覚が抜けきらないからだと思われます。
真の意味で、”豊かな人生”から遠ざかってしまうその構造は、社会を豊かにするという目標を掲げた近代文明の価値観やシステムに適応できるように作られた私たちの意識と一体化しています。
しかし、時代は急激に変化しています。これまでの量的拡大発展を牽引してきたシステムが、様々な歪みを生み、軋みを立てて崩れていく現実が日増しに多くなっているのです。
この時代に生きる私たちは、まず第一に、私たちが当たり前のこととして信じて疑わない価値観が、いったいどういう構造のもとに出来上がっているのか冷静に認識する必要があるでしょう。そして、果たしてその価値観は、普遍性を持ったものかどうかを見極める必要があります。
さらに普遍性といっても、西欧のように絶対的で固定的な神を想定せず、万物流転、諸行無常の精神の中で育まれてきた日本の歴史文化における普遍性という、別の視座による普遍性があることを知ることも大事です。
第3回 レジリエンスダイアローグでは、今日の経済および社会の問題から、私たちが本当に大切にすべきことを改めて深く考え、少しでも知っていく機会としたいと思います。
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